強くなれ 7(sideアレルヤ)
トレミーに無事着艦し、ふぅ、と、僕は安心の息をついた。
「、着いたよ。」
横に座っているに声を掛けた。
が、返事が無い。
不思議に思い、を見ると、眠って・・いや、気絶している?!
左肩から大量の出血が・・・!!
「!!」
フェルトに医療箱を持ってきて貰い、僕は応急処置を施した。
出血は止まったようだが、顔色が悪く、まだ目を醒まさない。
僕は、を抱き上げると、医務室へと向かった。
医療カプセルに寝せようとした時・・・
「ア・・アレルヤ・・・」
が目を醒ました。
「嫌。一緒に、居たい。だから・・・」
僕の袖を掴み、懇願する。
僕は、ふっ、と笑い、
「うん。分かった。一緒に居よう。
傷は大丈夫かい?痛むだろう・・・?
あの時・・・撃たれたんだね・・・僕のせいで・・・」
僕は目を伏せ、に詫びた。
「ううん。大丈夫だよ、これくらい。
アレルヤのせいじゃない。だから・・気にしないで・・・」
にっこりと僕に微笑む。
その笑顔が、痛ましい・・・
「・・・聞いても、いいかな・・・」
「?なに・・・?」
僕は、少し言いづらかったが・・・
「・・・どうして・・・アロウズに・・・」
が着ているアロウズの軍服に、そっと触れた。
「・・・・」
は俯いた。
応えにくそうだった・・・
「言いたく・・ない・・・?」
僕は、なるべく優しい口調で問いかけた。
その言葉に、は首を横に振った。
「ううん・・・
私・・・アレルヤを・・見つけたかったから・・・
アレルヤを、・・・護りたかったから・・・
だから、軍に入ったの・・・」
しっかりと僕の目をみつめ、は応えてくれた。
・・・僕の為に・・・
あんな、危険を冒して・・・
4年間も、軍に居たと言う。
どんなに辛かったことだろう・・・
僕は、胸が締め付けられるような思いがした。
の肩の傷を気にかけながら、僕は、しっかりとを抱き締めた。
「ごめん・・・・・
本当に・・ごめん・・・」
僕の目からは、とめどなく涙が溢れた。
「アレルヤ・・・
泣かないで。大丈夫だから。
でも・・・
もう、離れたくないの・・・
お願いだから、もう、絶対に離さないで。」
泣きそうな声で、が僕の背中に手を回し、その力を強めた。
「あぁ、もう離さない。絶対に。」
僕も、を抱く手を強めた。
その後、僕らは喉の渇きを癒す為に休憩室へと向かった。
中に居たティエリアが、意外にもコーヒーを注ぎ、手渡してくれた。
三人でコーヒーを飲む。
緊張していた体が温まる。
やっと、一息つけた時・・・
ロックオンが入って来た。
僕とは、とてもビックリして、つい声を上げてしまった。
「「ロックオン?!」」
「そのリアクション、飽きたよ」
ロックオンは、あきれたような態度を示した。
僕は、訳が分からなかったが、なんだか申し訳ないような気になって、
「すまない」
と、謝った。
僕とは、ちょっと顔を見合わせて、笑いあった。
そうしていたら、ティエリアが、彼らしからぬ柔らかい表情で、
「おかえり、アレルヤ。。」
と言ってくれた。
「あぁ、ただいま。」
本当に、僕は帰って来たんだ。
の、そして、皆のおかげで。
ハレルヤ、僕は、幸せ者だよ・・・
おしまい。
☆☆☆
アレルヤおかえりいいい。
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