もしもハレルヤが喧嘩番長だったら4


「ひゃっほーーーッ」

俺たちは、海に来ている。
念願の、海だ。
(一学期、図書館で誘った事が現実になってこのうえなくユカイだ。)

本当は、と二人きりが良かったのだが、あいにく、マネキンとコーラサワーの野郎とも一緒だ。
が、きっと楽しいから、と、そう言っていたから、仕方がねぇ。
ま、俺もこいつらキライじゃねぇしな。


「おい見ろよ、ハレルヤ!」

「あん?」

コーラサワーが俺の腕を引き、ビーチボールで戯れる女子二人を指差した。

「揺れる胸がたまんねぇなぁ!
 しかし、マネキンさんに比べて、ちゃんのは小さ・・・・・」

ボゴオオオオオオ!!!!!

俺の右ストレートが唸った。

「こんの、炭酸バカヤロウ!!!
 いんだよ!は小さくて!!
 つーか!見せモンじゃねぇーぞ!勝手に見てんじゃねぇよ!」

再度右腕を振り上げる俺に対して、炭酸バカは、

「お?いっちょまえに独占欲か、ハレルヤ?
 あ、さては、・・お前ら、ヤったな?」

「うるせぇ、ノーコメントだ。はそーゆーの嫌うからな。」

隠すなよーーとじゃれてくる炭酸バカを軽くあしらいながら、俺はに声をかけた。

「なぁ、俺らもまぜてくれよ。」


グーパーで2チームに分かれた俺たち。
俺、マネキンのチーム。
、コーラサワーのチーム。

対戦しているから、のたまんねぇ仕草とか良く見えてイイんだが・・・

「コーラサワー君!任せるぅ!」

「おぅ!ちゃん!」

「わぁ!凄いっコーラサワー君!」

・・・・・ぜんっぜん、面白くない。なんだこれ。

跳ねたボールが外に逸れたのをいいことに、

「きゅうけーい。なんか飲みモン買ってくるわ。」

皆の了承も得ずにおもむろにその場を離れた。


「・・・はぁ。マジ面白くねぇ・・・・」

ゴクリとコーラを飲むと、そう呟いた。

「・・・・は、ハレルヤ君・・・・、お、面白く、なかった・・・?
 なんか・・・ごめんね・・・」

背後から、可愛い声が聞こえて、俺はドキリとした。

「てめ、・・聞いて・・・・」

途端、が俺にギュッと抱きついた。
いくら小さいとは言え、俺に当たる胸が欲情をそそる。やべぇ。

「今度は、ハレルヤ君の楽しいことしようよ!もう、ビーチバレーやめて、ね?」

楽しいことっつったら、アレしかねーが、今ここでヤっちまったら確実に振られる。他に楽しいことを考えるんだ、俺!!

俺はの手を取ると、

「・・・散歩、とか?」

「うん!」

とびきり笑顔の。・・ったく、かなわねぇなぁ・・・


☆☆☆


自分の欲望よりヒロインちゃんを大事にする喧嘩番長なのでした。

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