忠告
月と星が瞬く、空気の綺麗な夜。
デートを終えたふたりは、の家の前にいた。
「今日はとても楽しかったよ、。また、呼んで欲しいな。」
「…別に呼んだつもりじゃ無かったんだけど…京介さんが、私の心を読んで、来てくれたんでしょ。」
くすくす笑いながらは反論した。
「…口に出さなくても、分かるからイイでしょ。
でも…本当に嬉しかったんだ。僕を必要としてくれて。ありがとう。」
兵部はの顔に自分の顔を近付けると、ふわりと優しいくちづけをした。
「おやすみ、。」
名残惜しそうに、ゆっくり唇を離し、
「…このまま押し倒したいな。」
ちょっと悪戯な顔で、チロッと舌なめずりをする。
「!!もぉ、やだ、京介さんったら!!」
あはははは、と笑う兵部。
そんな二人を、双眼鏡で監視している男が居た。
…真木である。
真木は、の姿が見えなくなると、兵部の背後に降り立った。
兵部は、の消え去った玄関の前で、の面影を探すように、ぼんやりとしていた。
「…少佐。」
その声にビクッ!となる兵部。
「…真木か。どうしたんだい、こんな所で?」
「どうした、じゃないですよ。少佐こそ…あの少女は何なのですか?」
「ん〜〜?…くすっ…さぁ、何だと思う?」
「…P.A.N.D.R.Aへの勧誘、というわけでもなさそうでしたが…」
「さぁねぇ〜〜…」
「…少佐、あの少女と共に、ホテルから出て来てましたね?」
「!やだな、見てたんだ?悪趣味だなぁ。」
「まさか、少佐、あの少女と……」
「プッ。ホテルに行って、ヤる事はひとつしかないだろ?」
その言葉にどきりとする真木。
「少佐!!あんな年端もいかない少女に……
(高校生ぐらいの子だったが…この人、本当にヘンタイだったんだ…)
こほん。
まぁ、立場をわきまえて、深みにハマらないように気を付けて下さいよ。
あなたは大切な、P.A.N.D.R.Aのリーダーなのですから。」
そんな真木の言葉に、今度は兵部がぴくりとなった。
「あの子は、生きてたら僕と同じ位の歳だよ。」
「は??!それは、一体、どういう……」
意味が判らない、という顔で聞き返す真木を遮り、思いっきり不機嫌そうな兵部が黒い笑みで返す。
「それに…深みにハマるな、なんて。無理だね。
あの子は僕の恋人なんだよ。
P.A.N.D.R.Aのリーダーとしてではなく、一人の男として、僕には彼女が…が、必要なんだ。
…これ以上口出しすると…いくら君といえども、容赦しないよ?」
本気で怒りそうな兵部に、真木はゾクリとなった。
そんな真木を見下ろすように、つい、と空へ飛び立つ。
「くす。なーんてね。」
ぺろりと舌を出し、少年のように笑う。
「…でも、覚えておくといいよ。僕は本気だから。」
そう言い放つと、兵部は、もっと空高く、イライラした心を振り払うよう、月に近付くように飛んだ。
(くそ…せっかくいい気分で、におやすみしたのに…)
もう一度、に逢いたい、という気持ちを抑える事が出来ず、空で少し頭を冷やした後、
…と言っても、殆ど冷静にはなれなかったのだが…の休む部屋へとテレポートしたのだった――…。
その後、真木は、兵部のプライベートな部分に触れないように気を配ったのは、言うまでも無い。。。
おしまい。
なんか、「えっ?!」て所で終わったのですが。。。
これから先を書いてしまうと、どうしてもエロになるのですよ…苦笑。
なので、続きは裏で、漫画として描こうかな、と目論んでます☆
なんだか、真木サンがチャンにやきもちやいてるみたいになっちゃいましたが。
こてつはノーマルCP派なので、そこんとこはあえて控えておきますね。
↓宜しければ感想などどうぞ♪
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