告白


さん!
お、俺と・・付き合って下さい!!」

放課後の教室・・・
私、 は、隣りのクラスの男子生徒から
告白をされてしまっていた・・・

がーーん・・
初めて、告白されちゃった・・・

ちょっと感動(?)しつつも、
「ご、ごめんなさい」
丁重にお断りした。

だって私には、京介さんがいるから。。。

「俺じゃ・・ダメかな・・・」

そりゃあ、サッカー部のイケメン君だから、
お断りするのはしのびないけど・・・

「ほんと、ごめんなさい・・・
私、好きな人がいるから・・・」

「好きな人?
・・じゃぁ、付き合ってはないんだろ?」


・・・イタイところをついてくる。。。


・・・そう、京介さんと私は、、、
私が生まれ変わる前、つまり、
前世の私と京介さんは、恋人同士だった。

でも、現世の私とは・・・

お付き合いする、とか、
好きだ、とか、

そういう話になった事が、一度も無い。

想ってくれているのはよく分かるし、
私も京介さんのこと好きだから、
敢えて今まで考えないようにしていた。

でも・・・

こうやって、他人から面と向かって言われると・・・・

・・傷付く・・・

「・・・た、確かに・・・
お付き合いはまだしてないけど・・・
でも、その人のこと、好きだから。
ごめんね。」

そして、私は教室を後にした。



学校からの帰り道。

今、すっごく京介さんに逢いたい。
逢って、私の気持ち、ちゃんと伝えたい・・・

そう思っていると・・・・


「はぁい、
呼んだ?」

後ろから、とても大好きな声がした。

「きょ、京介さん・・・?!」

見ると、いつもの学生服とはうってかわって、
格好良いスーツ姿!!!
しかも、手には大きな花束を抱えている。
夕焼けに映えて、京介さんの姿がとても眩しい。

「ど、どうしたの・・?」

にとっても逢いたくなってね。」
ぱちん、とウインクした。
「少し、散歩しないかい?」

私と京介さんは、夕方の公園を、手を繋いで歩きはじめた。


「怒らないで聞いてくれよ?」
京介さんが、ちょっと困った顔をしながら切り出した。
「今まで、あんまり気にしてなかったんだ。
に逢えたことがあまりに嬉しくて、頭から抜けてたというか。

・・くそ、言い訳はカッコよくないな・・・」

突然、京介さんは立ち止まり、私の方に向き直った。
なんだか改まった、真剣な表情・・・


今更だけど・・・
僕の目の前に現れてくれて、本当にありがとう。
僕は、君が好きなんだ。
こんな僕だけど・・・
付き合ってくれるかい?」

「!!!」

・・嬉しすぎて、言葉が出ない・・!!

さっきの男子生徒からも告白されたけど、全然違う!!
体中がじーんとして、こころが震える。
しあわせすぎて、涙がこぼれそう。

夕陽のせいなのか、照れているせいなのか、京介さんが赤く染まる。
そして、花束を私に差し出した。

私は、受け取りながら、ゆっくりと頷き・・・

「・・・はい。
喜んで・・・。

あ、あの・・・」

潤む目で、懸命に京介さんを見上げながら、

「私も・・・。
私も、京介さんが、好きです。」

やっと、言えた。
私の、気持ち。

京介さんは、ちょっとびっくりした顔をした後、
すぐに嬉しそうに微笑んで、
そして、

私に、優しく口づけをしてくれた。



これで、私は、京介さんのこと、

「好きな人」
ではなく、

「私の恋人」
として、紹介できるんだ。

なんだか、照れるけど、すっごく嬉しい!


・・あれ?

・・・なんで、私が思ってたこと・・・??


「ごめん、
好きだからなのか・・・
君が考えてること、力を使わなくても、大体分かるんだよね・・・」
更に困った顔して、京介さんが謝ってきた。

あぁ、だから・・・
「怒らないで聞いて」
だったのか・・・

「そう。だからね、・・・」
京介さんが、突然、後ろから抱きついてきた!

が、早く僕のものになりたい、て思ってるコトも、知ってるんだよね。」
甘い声で、耳元で囁かれてしまった。

「やだ、京介さんたら!!」
私は、顔が熱っぽくなるのを感じつつ、京介さんから離れた。

くすくす
悪戯っぽく笑う京介さん。

この笑顔を、自分のものに出来た、という喜びで、私は、
顔だけでなく、胸も熱くなるのだった。


おしまい。


確か、まだ「お付き合いしましょう」って言ってなかったなぁ、と思って☆
曖昧はよくないしね。うん。
ちゃんと言わせてみたかった・・!!笑
そして、初キス!ずきゅーーん!!

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